時間の前倒しについてお伺いします。具体的に、教えられたとおりに電話が終わった時、受話器を置かずにそのままフックを押さえて続けてかけるイメージをしているのですが、全然よくなりません。例えば、ハガキを出そうと思うのですが、すぐしないで次の日とか、のびのびになり結局時期を逃して出さなかった、となり気持ちだけが暗くなり、反省ばかりします。この悪いクセをとるにはどのようにしたらよいのでしょうか。
こんな質問をもらいました。

イメージで終わるから、ですね。実際に動けばいいのです。私は、「イメージをした」とは言っていません。重要なのは実践です。

私の受話器の例も、実際にお客を逃してみるとわかります。電話をかけようと思って、気合いを入れるためにコーヒーを飲んだ。「よし、これでお客さんのところに電話をして予約を取ろう」と思って受話器を一度置いて、要するに私は前向きになるためにコーヒーを飲もうと思ったわけです。しかし、コーヒーを飲んだあとに電話をしたら、もう遅かったという話ですね。

気合いを入れるつもりのコーヒーを淹れて飲んでいる間に他社営業マンが訪ねていったのですべてが終わったということです。イメージではありません。それで、どうしたかというと、魔が差さないように間を空けないことにしたのです。電話を切ってすぐにかければよかったのです。電話を切って受話器を離したから、コーヒーを飲むという時間を作ってしまったのですね。だから受話器を置かずに反対の手でフックを押さえてそのまま電話をかければよかったのです。

営業をやっていると悔しい念いはたくさんします、最初の頃はね。誰を責めるわけではない、バカバカバカ!自分ってバカ!という、そういう感じです。すぐに行けばよかったのにということがたくさんあるのです。

だから、イメージではなくて座ったらすぐに電話をかけることにしました。全部かけて予約を取って一息つくのはいいですからね。予約を取る前に一息つこうとすると、ダメですね。「間が空くと、魔が忍び込む」という法則を編み出しました。

ああ、これは私のやり方かもしれません。私は一度失敗をすると、もう二度と失敗しないような自分なりの仕組みを作るのです。覚えておこうとか、ノートに「これは気を付けるんだぞ」と書くだけでは、実際のところうまくいかないのです。そうしかできないように仕組みを変える、仕組みに変えるのですね。ですから、電話をかけなければいけないときには受話器を置かずに電話をかけるのです。置かないようにするにはどうしたらいいかというと、受話器を置かなければいいのです。持ったまま電話をかければいいわけです。

そのためにはフックを反対の指で押すしかないわけです。押したら一度切れます。そうして次にかけるということですね。それをやるようにしたということです。それが私の、「同じことは二度失敗しない」というやり方です。ですからイメージだけではダメなのです。

「ハガキを出そうと思うのですが」と思うのであれば「出せばよい」のです。すぐしないから次の日になってしまうのですよ。

私はこれを朝起き会((社)実践倫理宏正会)の先代の会長(上廣哲彦氏)の本で読みました。「手紙をもらったら私はこうします」とありました。あの方は受け取ったすぐその場で返事を書くのだそうです。それでそのまま切手を貼って、自分で歩いてポストに出しに行く、ということでした。

それを読んだときに、ああこの人はこうしているんだと思った。本で読んだときはすでに亡くなっていましたが、私もこうしようと思いました。発想としては私も同じです。

ですから、間を空けると魔が入り込みます。この本を読んだときに、私が営業で何度も悔しい思いをしていたのはそこだと思いました。一度受話器を置くからです。

それで、返事はいつ書くか。それこそ「今でしょ!」ですよね。今書けばよいのです。今書いたら、つぎに「これ出しておいて」と誰かに頼まないこと。誰かに頼まないで自分でそのままポストまで行って、自分で投函することです。そして終わりとしています、ということが書いてありました。何も立派な教義を聞いてそう思ったわけではなくて、この方、こういうことをしているのだと思ったのです。それで、私も同じようにしようと思っただけのことです。それが受話器を置かずにそのままかけるということでした。

ですからイメージではなくて、実際にやったら、成ります。先ほども言いましたが、「失敗したら二度と失敗しないようにしよう」とメモするよりも、二度と失敗できないようなシステムに変えてしまうことです。そうしたらそのように動き出します。
(西)